2023.02.20
《脳腸相関とは》
脳腸相関とは、生物にとって重要な器官である脳と腸がお互いに密接に影響を及ぼしあうことを示す言葉です。
例えば多くの動物では、ストレスを感じるとおなかが痛くなり、便意をもよおしますよね。
これは脳が自律神経を介して、腸にストレスの刺激を伝えるからです。
それとは反対に、腸に病原菌が感染すると脳で不安感が増すとの報告もあります。
これらは、腸の状態が脳の機能にも影響を及ぼすことを意味しています。
このように密接に関連している脳と腸ですが、最近では、病原菌だけでなく腸内に常在する細菌も脳の機能に影響を及ぼす、という研究が注目を集めており、腸は、”第二の脳”とも呼ばれます。
《なぜ腸は、「第二の脳」と呼ばれるのか》
脳は発生学的には「腸から生まれた」と言われています。腸は体の中でもっとも起源が古い器官で、原生生物がはじめに獲得した臓器が「腸」なのです。
「食べる→吸収する→排泄する」というシンプルな活動しかしない原生生物は、やがて腸周辺に神経細胞をもち、腸の動きをコントロールするようになりました。
そして、この神経細胞から「脊髄」ができ、さらにそこから「脳」ができたと言われています。私たち生物は脳を獲得するまでの長い間、腸で生き、腸で思考してきたのです。
腸には約1億もの神経細胞が存在し、脳からの指令がなくても自律的に判断して、他の臓器に直接働きかけることができます。たとえば食事の際、口に入れた食べ物に毒が入っていても、脳はそれが体にとって安全なものかどうかを判断することはできません。しかし、腸は毒に気づくとすぐに拒絶反応を起こし、嘔吐や下痢を起こして体内に毒が巡らないよう阻止してくれます。つまり、脳の指令がなくても腸の神経細胞が独自に判断をしているわけです。
こういったことからも、腸は第二の脳(セカンドブレイン)とも呼ばれ、脳とならぶ体の司令塔として存在しているのです。脳と腸、この二大巨頭が深い関係性をもち、強く連携しあうことで、私たちの健康は保たれているのです。
こういった考えをもとに、脳が感じる生活の不安感やストレス対処には、まず腸内の健康維持を意識することが大切である、という考えがあります。
ここからは、第二の脳である腸内を効果的に整える方法についてご紹介していきます。
《効果的に腸内環境を整える方法》
腸内細菌は、作用によって「善玉菌・悪玉菌・ひよりみ菌」の3種類に分類されます。
理想的な存在比率は「善玉菌が2・悪玉菌が1・ひよりみ菌が7」となっています。
悪玉菌を「1」含んでいることに違和感をもつ人もいるかもしれませんが、悪玉菌は食べ物の消化や吸収を助けたり免疫機能を高めたりする一面もあわせもっているため、撲滅せずに「少なく共存」させておくことが理想的なのです。
ひよりみ菌とは、善玉菌でも悪玉菌でもない菌のことを指し、悪玉菌が繁殖すると悪玉菌に、善玉菌が繁殖すると善玉菌になりやすい性質を持っています。そのため、腸内環境を良好に保つためには、ビフィズス菌の割合を一定に保ち、大多数の日和見菌を悪玉菌化させないことが大切です。
このように、3つの腸内細菌をバランスよく保つことが、腸を整える第一歩となるのです、、!
ここからは、3つの細菌を含む食べものをご紹介いたします。
《3つの菌を多く含む食べもの》
■「善玉菌を多く含む食べ物」プロバイオティクス
次のような発酵食品があげられます。
・納豆
・キムチ
・ヨーグルト
・チーズ
・ぬか漬け
・みそ
善玉菌(乳酸菌やビフィズス菌など)を多く含む食べ物をとることで、善玉菌の数量アップが期待できます。
■「善玉菌を育てる食べ物」プレバイオティクス
次のような食べ物があげられます。
・ブロッコリー
・しいたけ
・キャベツ
・たまねぎ
・とうもろこし
・ワカメ
オリゴ糖や食物繊維(水溶性食物繊維・不溶性食物繊維)を多く含む食べ物をとることで、それらが善玉菌のエサとなり菌の活性化が期待できます。
■シンバイオティクス
プロバイオティクスとプレバイオティクスを組み合わせた食品群のことです。
組み合わせて食べることで、2つの効果がねらえると同時にそれらの相乗効果も期待できます。
いかがでしたでしょうか。3つの腸内菌「善玉菌・悪玉菌・ひよりみ菌」を増やしていくことで、免疫力アップだけでなく、健康的な生活習慣を目指していきましょう😊
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